こちらのページでは、
2022年10月30日(日)に横浜、山手ゲーテ座ホールにて
かいざわBassFamily コントラバス演奏会
の様子をご紹介しています。
【演奏曲目】
- ラフマニノフ「ヴォカリーズ」(演奏:竹内 由起子)
- カプッツィ「協奏曲 第1楽章」(演奏:大山 星名)
- エルガー「愛のあいさつ」
- モノー「愛の賛歌」
- シューマン「アダージョとアレグロ」(演奏:T.K)
- クーセヴィツキー 「協奏曲 第2楽章」(演奏:竹村 雅彦)
- ハイドン「ディヴェルティメント 全楽章」(演奏:久保田 眞紀)
- ラフマニノフ「チェロ・ソナタ 第3、4楽章 」(演奏:加地 俊幸)
- ロジャース「サウンドオブミュージックメドレー」
- ミシェク「ソナタ第2番 第2楽章」(演奏:中田 依子)
- ボッテジーニ「協奏曲 第1楽章」
- ブルッフ「コル.ニドライ」
- ストラヴィンスキー「イタリア組曲(コントラバスバージョン全8曲」(演奏:甲斐澤 俊昭)
以下、動画の公開を許可いただいた方のみ
掲載しています。
次回の演奏会の出演者も広く募集中です。
詳細はこちらをご覧ください。
ラフマニノフ「ヴォカリーズ」(演奏:竹内 由起子)
本人コメント(当日ナレーション)
この曲は様々な楽器で演奏されていますが、れっきとした歌曲です。ラフマニノフはこの美しい曲に何故歌詞をつけなかったのでしょうか?
日本におけるロシア歌曲の第一人者、岸本力先生はこう言っています。
「言い表せないほどの悲しみ、怒り、喜びを言葉ではなく、思わず出した母音で表現したかったのだろう。深い悲しみの心の叫びなのであり、言葉にしてしまえば、それは嘘になってしまうと思ったのだろう。」
練習を始めた頃はどういう風に弾こう、どんな表現をしよう、と考えていましたが、今では、私にできる事は一音一音丁寧に紡いでゆくことだけ、後は何も考えずとも、ラフマニノフが作った音楽そのものが全てを語ってくれると思うようになりました。
カプッツィ「協奏曲 第1楽章」(演奏:大山 星名)
本人コメント(当日ナレーション)
今高校3年生で、来月音大受験を控えています。先生からお声をかけていただいて、発表の場に慣れるためにこの会に出させてもらうことになりました。
この曲を初めて聴いたのはコントラバスだけのソロコンテストに出場した時でした。
まだコントラバスを始めたばかりでしたが、聴いた時にかっこいいなと思い、難しそうだけどいつか絶対に自分で弾きたいと思いました。
実際に弾いてみるととても難しく、思ったように指がまわらなかったり、リズムや姿勢が崩れたり、頭では理解していても体がついていかず、何度練習しても思ったように出来ませんでした。
今でも完璧に弾ききることはできていませんが、自分の出来る最大限の演奏をしてこの本番を楽しみたいです。
シューマン「アダージョとアレグロ」(演奏:T.K)
本人コメント(当日ナレーション)
この曲は、ヴァルブシステムが付いて半音階を演奏しやすくなったホルンのために作曲されました。 メロディが半音によって様々に雰囲気を変えて曲が進んでいきます。ゆったりとしたアダージョと、生き生きとしたアレグロで構成され、シューマンの魅力が詰まった名曲です。 中学・高校時代にLPレコードで時々聴いていたのですが、その頃はアレグロの部分が好きで、アダージョは今ひとつ良さがわかっていませんでした。
今回、レッスンを通して半音の移り変わりがドラマティックに感じられるようになり、そのように演奏できるかは別として、改めて好きな曲になりました。 コントラバスの高音から低音まで、それぞれの音域の特徴を活かして演奏するように先生御自身が作られた楽譜を使わせていただいて演奏します。
クーセヴィツキー 「協奏曲 第2楽章」(演奏:竹村 雅彦)
本人コメント(当日ナレーション)
昨年の10月から、パイプオルガンを習い始めました。
和音を奏でられる楽器を習いたい、とずっと思っていたのですが、何をやろうか?と、考えあぐねいていたところ、十数年ぶりに聴いた、リヒャルト・シュトラウスの祝典前奏曲の初っ端のオルガンの響きに圧倒され、居ても立っても居られず、早速体験レッスンを申し込み、その場で入門しました。
現在、月一回のペースでレッスンを受けていますが、毎回、オルガンの重低音に痺れています。
本日は、少しでも、私を魅了して止まないオルガンの音色に近づけることが出来るよう、この曲に挑戦したいと思います。
ハイドン「ディヴェルティメント 全楽章」(演奏:久保田 眞紀)
本人コメント(当日ナレーション)
今年は甲斐澤先生に出会ってちょうど20年です。20年の集大成を演奏で表現したく、この1年は例年になく沢山レッスンに伺いました。とはいえ先生とお話しできるのが楽しすぎてしまい、ほとんど会話でレッスンが終わってしまったり、腰が痛くてほとんど先生に弾いて頂いてしまうレッスンもありました。どんなレッスンでも、いつも驚きの連続で、目から鱗が何度も落ちています。楽器を奏でる事の楽しさをレッスンに通う度に学んでおります。
今回演奏する曲は、10年ほど前から1楽章のみ取り組んだりやめたりの繰り返しでした。20年の集大成を表現するために、全3楽章挑戦いたしました。
ラフマニノフ「チェロ・ソナタ 第3、4楽章」(演奏:加地 俊幸)
本人コメント(当日ナレーション)
ラフマニノフのチェロ・ソナタは、ラフマニノフの他の交響曲等と同様に、とても壮大でドラマチックな作品です。今日はその中から、憂いの中にもロマンチックさが漂う第3楽章、そして、勇壮で希望に満ちたテーマを持つ第4楽章を演奏します。
今日の演奏では、楽器の最低音から指板の端の高音域まで使う事になります。コントラバスの音域の限界へのチャレンジでもありますので、そこもお楽しみいただければと思います。
また、作曲者のラフマニノフが名ピアニストだった事もあり、この曲はピアノパートも、主役であると言っていいほど煌びやかで技巧的なものとなっています。そちらにもぜひご注目ください。
この曲は14年ほど前、私が人生で初めて足を運んだコントラバスのリサイタルの曲目で、当時大変感動した事から、いつか弾きたいとずっと思っていました。
難曲のため挑戦するまでに時間がかかりましたが、10年以上の、この甲斐澤先生の演奏会での経験を経て、今年満を持して取り組んできました。
今日はこの音楽の素晴らしさをここで沢山共有できるよう、全力で弾きたいと思います。
ミシェク「ソナタ第2番 第2楽章」(演奏:中田 依子)
本人コメント(当日ナレーション)
本日演奏する、ミシェクのソナタ第2番は、過去のこの発表会で1楽章を初めて聴いて、すごくカッコいい!と思い、弾いてみたいと思っていた曲です。
本当は、その時に聴いて気に入っていた、1楽章を弾きたい!と思い、練習し始めましたが、しばらく悪戦苦闘した挙句、挫折。
ただ、ミシェクを聴いているうちに、他の楽章を含め、大好きな曲になっていたこともあり、2楽章なら弾けそうかな、と思い、2楽章に挑戦することにしました。
ミシェクは、チェコ生まれのコントラバス奏者でもあるので、2楽章は、ボヘミアを連想させるメロディがとても美しく、また、コントラバスの響きと合っているところが、とても気に入っています。
この曲の、美しく穏やかなイメージを伝えられるように、演奏できたら、と思っています。そして、1楽章や他の楽章も、いつの日か、演奏してみたいです。
ストラヴィンスキー「イタリア組曲(コントラバスバージョン全8曲)」
(演奏:甲斐澤 俊昭)
本人コメント(当日ナレーション)
昨年のこの会で演奏したこの曲を再度演奏します。
ただ、昨年のはチェロバージョンと同じく5曲によるものでしたが、今回のは新たに3曲が加わり8曲からなるコントラバスバージョンになります。
曲の構成は、イントロダクション、セレナータ、アリア、タランテラ、メヌエットとフィナーレ、に
ビボ、2つの変奏つきガヴォッタ、スケルツィーノが加わります。
この曲の原曲は、ストラヴィンスキーのバレエ音楽プルチネルラです。
この音楽を初めて聴いたのは自分が高校生の時で、なんてチャーミングな曲だろう!ととても感動したことをよく覚えています。
その時には、半世紀後にコントラバスでこれを弾くなんて夢にも思っていませんでした。
次回の独奏演奏会の出演者も広く募集中です。
詳しくは以下のページをご覧ください。